重度訪問介護は、在宅での生活を望む障害者にとって欠かせないサービスです。しかし「本当に儲かるのか?」「給料はどれくらいなのか?」と疑問を持つ方も多いでしょう。本記事では、重度訪問介護の収益性や給与事情を詳しく解説します。
重度訪問介護事業は、簡単に儲かるとは言えないものの、市場全体としては拡大傾向にあります。重い障害があっても在宅での生活を望む方のニーズが、年々高まっているためです。
重度訪問介護を利用する方のニーズは増加しており、市場は確実に広がっています。実際に、重度訪問介護にかかる国全体の総費用額は平成24年から令和元年で約1.7倍に増加しました。
参照元:重度訪問介護事業は儲かる?儲かりにくい原因や収益を上げるポイントについて徹底解説!(https://caretasukeru.com/disability-support-law/compensation/4736/)
このように、在宅での介護を必要とする方は増え続けており、今後も利用者の拡大が見込まれる分野です。
多様な生き方が認められる社会背景もあり、施設ではなく自宅で過ごしたいと考える重度障害者は少なくありません。そのため、重度訪問介護は一時的なブームではなく、今後も安定した需要が期待できる分野だと言えます。
決して「大きく儲かる」とは言い切れませんが、社会的な役割が大きく、長期的に事業を継続しやすい基盤が整っています。
一つ目の原因は、1時間あたりの診療報酬単価が低く設定されていることです。重度訪問介護は24時間連続など、長時間の利用が前提となっています。
そのため、短時間でサービスを提供する一般的な訪問介護(身体介護)と比較すると、単価が抑えられているのが実情です。結果として、事業所の売上が伸び悩む要因となっています。
二つ目の原因は、人件費の負担が大きいことです。24時間体制で支援を行う場合、8時間の3交代制など多くのスタッフと労働時間が必要になります。
特に夜間業務や長時間の勤務には割増賃金が発生しやすく、これが事業所の利益を大きく圧迫します。さらに、長時間勤務や夜勤の負担からスタッフが定着しづらく、常に人手不足の課題を抱えやすいことも、収益化を難しくしている要因です。
重度訪問介護で働くスタッフの平均給料は、常勤で約31万円となっています。
参照元:重度訪問介護は儲かる?給料・仕事内容と向いている人を解説 - かいごガーデン(https://www.tsukui-staff.net/kaigo-garden/work/severe-home-visit-profit/)
重度訪問介護には夜勤が含まれることが多いにもかかわらず、夜勤がない一般的な訪問介護と比べても、給料は同水準にとどまっているのが現状です。単価の低さや公費による報酬の限界が、スタッフの給料にも影響を与えています。
もしスタッフとしてしっかりと稼ぎたい場合は、働き方を工夫することが重要です。具体的には、夜勤の回数を増やすことで深夜割増手当を確実に得られます。
また、最初から「夜勤専従」という働き方を選択すれば、効率よく高収入を狙うことが十分に可能です。ライフスタイルに合わせつつ、夜間の時間を活用するのが給与アップの近道です。
儲かりづらい環境下でも、工夫次第で収益を上げ、事業を継続することは可能です。経営を安定させるための具体的な戦略をご紹介します。
まずは、システム導入などによって事務作業のコストを削減することが大切です。そして何より、スタッフが安心して働ける環境を整えることが重要です。
待遇の改善や丁寧な教育サポートを行い、スタッフの離職を防ぐことで採用・育成コストを抑えられます。定着率の向上が、結果的に事業所の収益向上へと直結します。
利用者を安定して獲得するためには、立地戦略も欠かせません。重度訪問介護の利用者は、相談支援専門員からの紹介でサービスを決定する傾向が見られます。
そのため、相談支援センターの近くに事業所を構えるなど、専門員と連携を取りやすい環境を作ることが、効果的な集客と経営の安定につながります。
重度訪問介護は、単価設定の低さや人件費の負担によって「儲かりづらい」側面があります。しかし、在宅介護を望むニーズは確実にあるため、将来性は十分に見込めます。労働環境の整備による離職防止や、相談支援センターとの連携といった経営の工夫次第で、しっかりと収益化していくことは可能です。